中国人民大学経済研究所は13日、「世界経済低迷の脅威の下での中国マクロ経済」と題する2008年の中期マクロ経済観測・分析報告を発表した。それによると、米国の低所得者向け(サブプライム)住宅ローンの焦げ付き問題や世界的な製品価格の上昇、世界規模での新技術拡散効果の減少、グローバル化による利益の段階的現象、世界的な流動性の過剰現象、世界的な不均衡の逆転現象などの影響を受けて、世界経済は今年、現在の経済周期の後半期に突入する見込みで、経済の鈍化とインフレの台頭とが世界経済の変動リスクを増大させる可能性がある。こうした外部環境の悪化は中国のマクロ経済が直面する問題で、短期的な問題ではなく中期的な問題になるという。
世界の経済周期と中国の政策調整との二重の作用により、中国の輸出は今後大幅に落ち込み、マクロ経済の停滞が促される可能性がある。また国際資本の異常な流動状況が中国のマクロ経済調整の難度と不確実性を高めるおそれがある。
同報告は「今年の消費者物価指数(CPI)上昇率は昨年並みで、これは引き続いての構造的な価格上昇によるものだ。短期的にみて中国に全面的な物価上昇局面が出現する可能性は低い」と指摘し、「昨年から現在までの間のインフレ圧力は、供給と需要とのアンバランスによって生じたものではない。世界的な製品価格の上昇を背景として、中国のインフレ観測に対する国際市場の変化の影響を十分に重視することが必要だ」としている。(編集KS)